信州を旅していると、つい立ち寄りたくなるのが道の駅。
景色を眺めたり、ご当地グルメを食べたり、車中泊の拠点にしたり。
その土地の空気を一番身近に感じられる場所かもしれない。
今回の信州旅では4ヶ所ほど道の駅を巡ったのだけれど、その中でも特に印象に残ったのが
道の駅 安曇野松川だった。

ここで出会ったのは、春の山菜と、地元の人とのちょっとした会話。
でも、その時間が想像以上に面白かった。
山菜だらけの直売所にテンションが上がる
直売所に入った瞬間、ふわっと山の匂いがした。
棚にはタラの芽、コシアブラ、ゼンマイ、こごみなど、春の山菜がずらり。
横浜のスーパーではなかなか見かけないものも多く、見ているだけでも楽しい。


その中で特に気になったのがコシアブラ。
同じコシアブラなのに、パックによって量も値段もバラバラ。
しかも一部には「天然」と書かれたシールが貼ってあって、それだけ少なくて少し高い。
「天然じゃないコシアブラもあるのかな?」
気になってお店の人に聞いてみると、少し笑いながらこう教えてくれた。
「いや、コシアブラは全部天然だよ(笑)」
話を聞くと、ここに並んでいる山菜は、生産者さんたちがそれぞれ持ち込んでいる委託販売とのこと。
だから量も値段も、人によって違うらしい。
「これは〇〇さんのだね」
「秋谷さんなんか、自分の山の敷地でたくさん採れるから量多いでしょ」

そんな話を聞いているうちに、ただの“商品”だった山菜が、一気に“誰かが山で採ってきたもの”に変わっていく。
さらに今年は熊の出没も多く、山に入りづらいらしい。
「今年はこれで終わりかもしれないね」
その言葉を聞いた瞬間、目の前に並ぶ山菜が、すごく貴重なものに感じた。
子どもたちは山菜よりカブトムシ
直売所を見て回っていると、子どもたちは別の意味で大興奮。
というのも、野菜や山菜の並ぶ一角に、なぜか“カブトムシの幼虫”が土ごと売られていた。
都会だとなかなか見ない光景に、子どもたちは目をキラキラ。
「欲しい!!」
完全にスイッチが入ってしまい、しばらく幼虫コーナーから離れない。
正直かなり悩んだけれど、旅の思い出ということで結局購入。
山菜にテンションが上がる大人と、カブトムシに夢中な子どもたち。
同じ道の駅でも、見ている世界が全然違うのが面白かった。
山菜の王様と女王を家で味わう
今回買ったのは、タラの芽、コシアブラ、ゼンマイの3種類。
お店の人によると、タラの芽は“山菜の王様”、コシアブラは“山菜の女王”と呼ばれているらしい。
確かにタラの芽はしっかりした旨みがあって、コシアブラは香りがとにかく良い。
家に帰ってからは、タラの芽とコシアブラをオイルパスタにしてみた。
春らしい香りが広がって、「ああ、信州旅の続きを食べてるなぁ」と感じる味。
ゼンマイは、生わさびと一緒にお蕎麦で。
実はこの日、近くにある
大王わさび農場
にも立ち寄っていて、お土産に生わさびを買っていた。

広大な敷地の中に、わさび田、カフェ、レストラン、公園、直売所まで揃っていて、水の綺麗な安曇野らしい空気を満喫できる人気スポット。
実際行ってみると子どもも遊べて駐車場も入園も無料なのでかなりおすすめ。
高原の空気も感じられて山葵に興味が無くても楽しめる。


家ではその生わさびをすりおろして、山菜蕎麦に。

コシアブラの香り、ゼンマイの優しい味、そしてツンと抜ける生わさび。
旅先で買ったものを、家に帰ってからもう一度味わえる。
直売所巡りの楽しさって、こういうところにもある気がする。
車中泊にもかなり快適だった
そして、道の駅としての使いやすさもかなり良かった。
駐車場は3ヶ所に分かれていて、どこもフラット。
夜も静かで、車中泊しやすい雰囲気。
トイレも新しく清潔感があり、お湯が出るのも嬉しいポイントだった。

長旅の途中だと、こういう細かい快適さがかなりありがたい。
さらに周辺には美味しそうなお蕎麦屋さんも多く、
大王わさび農場も近いので、安曇野観光の拠点としてもかなり便利。
惣菜やレストランも併設していて「ただ休憩する場所」というより、
ここ自体が旅の目的地になるような道の駅だった。
まとめ|“その土地の暮らし”に触れられる場所
観光地を巡る旅ももちろん楽しい。
でも今回の旅で印象に残ったのは、山菜を選びながら地元の人と話した時間だった。
どこの山で採れたのか。
今年はどんな状況なのか。
誰が持ってきたものなのか。
そんな背景を知るだけで、食べ物って全然違って見えてくる。
直売所って、ただ買い物をする場所じゃなくて、“その土地の暮らし”に少し触れられる場所なのかもしれない。
安曇野を旅するなら、景色やカフェ巡りと一緒
に、ぜひ立ち寄ってみてほしい道の駅だった。

